液晶層中に特殊なポリマーによるネットワーク構造体を形成させたもの。ポリマーネットワークの作用により、液晶分子の配列が不規則な状態を誘起して光を散乱させる。この散乱は、紙がセルロース繊維による光の散乱反射で白さを発現しているのに原理が類似しており、結果として紙に近い「白さ」を発現することができるとされている。電圧を印加することで、液晶分子を電界方向に配列させると、光が散乱されず、透明を呈する。裏面に光吸収層(黒色層)を設けることで、この時に黒を呈することができ、結果として白黒表示が可能となる。[3]
<製法>重合性化合物またはポリマーと液晶が均一分散された溶液で相分離を起こさせ、ポリマーと液晶を2相分離して複合膜を調整する。液晶層中に形成される微細なポリマーネットワーク構造を600nm~700nmに制御された網目サイズとすることで、入射光の反射効率を最大にすることができる。